相続した空き家マンションを売却したいときは、査定額だけでなく、相続手続き・名義・室内の家財・売却後の代金の受取りまで整理する必要があります。相続人が遠方に住んでいる場合は、現地で誰が何を行うかも早めに確認したい点です。
さいたま市で実際にご相談いただいた事例をもとに、売却相談の前に確認しておきたいことをご紹介します。
実際のご相談:叔父様のマンションの相続と売却が滞っていた
お子様のいない叔父様が亡くなり、さいたま市のマンションが空き家となりました。相続手続きとその後の売却が進まず、相続人の中には遠方にお住まいの方もいらっしゃいました。
行政書士法人ロータスが相続人の調査や遺産分割に関する手続きをサポートし、預貯金や生命保険金の手続きも進めました。株式会社ピアーではAIを活用した査定を行い、家財の処分も含めた売却準備に対応しました。
その結果、ご希望の金額で売却でき、相続人の皆様が売却代金を受け取り、財産を承継することができました。この事例の成約金額や期間は公開していません。売却価格・期間は物件や市場の状況によって異なります。
売却までの準備は、4つに分けて考えます
以下は一般的な売却準備の整理です。上記事例で実施した個別の手順や所要期間を示すものではありません。
1.誰が引き継ぐか、手続きはどこまで進んでいるか
遺言書の有無、相続人の確認状況、遺産分割の合意状況、不動産の現在の名義を整理します。「子どもがいない」という情報だけでは、誰が相続人になるかを決められません。親族関係を確認する前に、売却代金の分け方だけを決めてしまわないようにしましょう。
まだ相続手続きが終わっていなくても、現状を伝えて売却の相談や査定の相談を始めることはできます。ただし、実際に売却を進めるために必要な合意や登記の手続きは別途確認します。
2.マンションの維持費と管理状況
管理費・修繕積立金、固定資産税、電気等の契約状況を確認します。管理組合・管理会社からの通知、長期修繕計画、管理規約なども、手元にあるものを保管してください。売却まで保有する間の支出を把握すると、希望価格と売却時期の優先順位を考えやすくなります。
3.家財と書類の仕分け、現地対応
室内に家財が残っていても、処分を済ませてからでなければ相談できないわけではありません。まず、残す物・相続人に確認する物・処分候補を分けます。通帳、保険証券、権利関係の書類や写真などを一括で処分しないよう注意してください。
遠方の方は、鍵の管理、現地確認、片付けの見積もり、立会いの要否を相談時に伝えておくと、移動の回数を含めた計画を立てやすくなります。
4.査定額と手取り額を分けて確認
査定額は売却価格を検討するための目安であり、成約を保証する金額ではありません。査定方法にかかわらず、室内の状態や管理状況、周辺の取引状況など、価格の根拠を確認してください。
売却代金から、仲介手数料、登記等の費用、片付け費用、必要な税金等が差し引かれる場合があります。残債があればその精算も確認します。「いくらで売れるか」と「最終的にいくら受け取れるか」は別々に検討します。
最初の売却相談に持っていく資料
- 物件が分かるもの:所在地・マンション名・部屋番号、固定資産税の通知、間取り図など。
- 相続の進捗が分かるもの:遺言書の有無、取得済みの戸籍、遺産分割に関する書類、登記の状況。
- 管理に関するもの:管理費・修繕積立金の案内、管理会社の連絡先、鍵や家財の状況。
- 希望条件:希望する時期と価格、遠方に住んでいる等の事情、現地対応を頼める方の有無。
資料が不足している場合は、不足したままで現在分かることをお知らせください。見積もりでは、査定や仲介のほか、片付け・登記・税務の費用がどこまで含まれるかを確認します。
相続・登記・税金・売却は、それぞれ担当を確認
株式会社ピアーは不動産の売却・仲介を、関連法人の行政書士法人ロータスは相続人調査や合意内容に基づく書類作成などの行政書士業務を担当します。不動産登記は司法書士、税務申告は税理士、紛争の代理交渉は弁護士の業務となるため、必要な専門家と対応範囲を確認して進めます。
相続登記には申請義務があります。期限や対象は、法務省の相続登記に関するQ&Aをご確認ください。また、不動産会社と結ぶ媒介契約の種類や仲介手数料については、国土交通省の不動産取引の案内が参考になります。
さいたま市の空き家・相続不動産のご相談
「相続手続きが途中」「家財が残っている」「遠方で現地に通えない」という状況も含めてご相談ください。売却だけを先に進めるのではなく、現在止まっている手続きとご希望を伺います。